北欧のフェルメール
上野にある東京都美術館で開催された、「ハマスホイとデンマーク絵画」展
題となっているヴィルヘルム・ハマスホイ(1864-1916)は、デンマークを代表する画家です。
このように、室内画を多く描きました。
しかし、「北欧のフェルメール」と呼ばれるには、少し暗い印象を受けました。
また、人物のいない絵画も多くあります。
ハマスホイは、このような言葉を残しています。
「古い部屋には、たとえそこに誰もいなかったとしても、独特の美しさがある。
あるいは、まさに誰もいないときこそ、それは美しいのかもしれない」
壁や扉といった最低限の要素だけを残し、
究極のシンプルさに温かみを加えた、独自の美しさがこのような雰囲気を生んだのでしょうか。
また、Hygge(ヒュゲ)という言葉を聞いたことがありませんか?
これは、デンマークの人々が大切にしている価値観。
くつろぎや温かさ、居心地の良いといった意味を持っています。
特に私は、この「きよしこの夜」という絵画から
家族の温かさや、居心地の良さを感じました。
生活を大切にする北欧の人々の考え方は、今も昔もずっと変わらないものなのだと感じました。